タッチセラピーコラム:Vol. 40|「今だからこそ必要な【セルフケア】」

 

● セルフケアとは?

まず最初に、よくある誤解を解いておきます。
セルフケアは、「自己満足」や「わがまま」と同義ではありません。

セルフケアとは、健康であるために自分を大切にすること自分のためだけの行動ではなく、家族や周囲の人間も大切にすること、さらには、最終的に自分の目標を達成するために毎日必要なことをやり遂げることを意味します。

世界保健機関(WHO)は、セルフケアについて次のように定義しています。
個人、家族、コミュニティが、医療従事者のサポートの有無にかかわらず、健康を増進し、病気を予防し、健康を維持し、病気や障害に対処する能力

● 子育てしながらのセルフケア?

皆さんご自身が親御さんである場合、また、保護者を支援する立場にある場合、子どもを持つ親が十分に休息を取る時間方法を必要としていることを、よくご存知だと思います。
子育ては、精神的リワード(=やりがい)を多く含むものですが、同時に大きな責任とストレスも伴います。

特殊な医療事情を抱えるお子さんをお持ちの親御さんの場合は、なおさらです。
彼らには精神的な困難や苦境から回復する力(レジリエンス)、忍耐力、そして臨機応変さを持つことが必要とされます。定型発達とみなされる子どもの親と同じように、あるいはそれ以上に、子どもを育て、守り、力を与えたいと強く思う気持ちが、自分自身を支えているのです。

ダウン症や自閉症など、身体的・知的・発達的な障害を抱える子どもを持つ親は、しばしば深い社会的、もしくは制度的な偏見に直面することもあります。この「見えない」壁は、それが認識されていない場合、より苦悩することに繋がってしまいます。

そんな中、親御さん達は、自分のセルフケアを満足に行うことが出来ているでしょうか?


● なぜ「今」、セルフケアが重要なのか

新型コロナウィルス感染症というパンデミックによって社会から孤立し、切り離された気持ちになった方は多くいます。今、私たちはこれまで以上に、互いとのつながりを取り戻し、セルフケア能力を高めていくことが必要になっているのです。

セルフケアの習慣を身につけることで、不安やストレスが軽減され、イライラや怒りが抑えられ、集中力が高まり、幸福感が増し、エネルギーが向上することが臨床的に証明されています。

セルフケアは、一人ひとりが自分の健康について積極的に考え、ケアするためにできる選択です。
自分自身に優しくすること・自分自身の世話を焼くことは、自己中心的でも、利己的でもありません。

定期的に自分自身をケアしていると、自分の人生で起こる様々ことに上手に対応できるようになります。
自分と他人をより大切に思い、幸福感を維持することができるのです。

セルフケアで得られる5つの効果

– ゆっくりとした時間を過ごすことで、生産性が高まります。
– セルフケアは自身の免疫力を高めます。
– セルフケアは自己慈愛を向上させます。
– 本当の自分を知ることができます。
– 他人に与えられるものが増えます。



セルフケアはあなたの健康と展望にプラスの効果をもたらします。

そして最善の効果をもたらすには、「自分自身の幸せのためにコミットする」という意識も忘れないでくださいね。


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▼タッチセラピーコラム|バックナンバー▼

第1回:子どもの睡眠とタッチセラピー
第2回:施術の同意を得る重要性
第3回:タッチの役割〜絆と愛着〜
第4回:子ども向けマッサージ・タッチを親に指導するメリット
第5回:ベビーマッサージvs小児マッサージ:何が違うの? 
第6回:子どもたちの感覚統合とタッチについて
第7回:小児タッチセラピストってどんな仕事?
第8回:ティナ先生新書「赤ちゃんのためのマッサージ」
第9回:【小児タッチセラピー】特別な診断を受けた子たちへの利点
第10回:災害時に対応する子どもへのタッチ
第11回:【Q&A】ダウン症・痛覚鈍麻・自傷行為のあるお子さんへのタッチセラピー
第12回:ベビーマッサージに関するQ&A 
第13回:医療施設でのタッチによる刺激
第14回:小児タッチセラピーにおける【5つのP】
第15回:【A Work of Heart.】に込められた、ティナ先生の想い
第16回:Don’t Quit Your Daydream!
第17回:医療現場でのタッチセラピー
第18回:「正中線を越える動き」とは?発達にどう関わる?
第19回:正中線を越える動きを促す、具体的な活動例
第20回:みんなで繋がろう!【リドルキッズ♡元気会】
第21回:子どものためのマッサージ① 基本編
第22回:子どものためのマッサージ② 成長痛への対応
第23回:環境で変わる、子どもにとっての「タッチ」
第24回:ティナ先生の日本での12年
第25回:小児病院での活動
第26回:子どものためのマッサージ③ 便秘への対応
第27回:子どものためのマッサージ④ 鼻詰まり・咳・痰のためのマッサージ
第28回:子どものためのマッサージ⑤ 頭痛に効くマッサージ
第29回:子どものためのマッサージ⑥子どもが抱えるストレスや緊張のためのマッサージ