タッチセラピーコラムVol.11|【Q&A】ダウン症・痛覚鈍麻・自傷行為のあるお子さんへのタッチセラピー

 

【ご質問詳細】

自傷行為のあるお子さんに、手や顔に素早く刺激を入れると良い、というのはティナ先生の講座で習ったのですが、

てんかんもあり、指に噛み付くなどの自傷行為のあるお子さんの場合、
指先への素早い刺激はNG、、、。

でも、どのようにかタッチケアで対応できることはありますでしょうか?

ダウン症のお子さんで、感覚の鈍さもあり、
爪が化膿するほど噛んでしまうので、親御さんが心配されています。


【ティナ先生からのアドバイス】

これは素晴らしい質問であると共に、誰もが考えるべき多くの考慮事項も含まれています。このお子さんと家族をサポートするために、私からいくつかのアイディアを提供しますが、まずここで私が述べることは、頂いたご質問にのみ関連していることをご承知おきください。私がこのお子さんについて理解している医療的バックグラウンドは、頂いた質問からだけで、とても限られています。

皆さんにはいつもお伝えしていますが、タッチセラピー計画を進める前に、お子さんの医療的バックグラウンド、予防策、留意点などを、必ず事前に確認することを忘れないでください。

痛覚鈍麻の子どもは、本来ならば爪を強く噛んだときに感じるはずの痛みを認識していない場合が多いです。ご質問にあったお子さんは、爪が化膿してしまうほど過度の嚙みつきがあるようですが、本人は単に触覚刺激欲しさに噛んでいる可能性があります。ただ感覚を不快・痛みと脳で処理しないので、それが次第に自傷行為にエスカレートしたようです。

自傷行為が見られる場合、まずは安全な施術を第一に考え、手や指に痛みを伴う接触や、感染を引き起こす可能性のある行為は行わないでください。

●施術について
お子さんを落ち着かせたり、リラックスさせたりして、不安を軽減するタッチセラピーを行うことに集中しましょう。背中を下に向かって軽く撫でてみると、神経系が落ち着くことがあります。

手の上で、まず皮膚に傷などはないか、触れても安全かどうかを確認し、人差し指と親指の間の柔らかい部分を軽く押してストレスを減らしてあげましょう。手のこの部分は通常、不安を軽減するのに役立ち、「気持ちいい」等、ポジティブな触覚の認識を与えます。この施術では、指や指先は避け、不快感を与えないよう注意する必要があります。手のひらは、触覚刺激を増やすための良い場所にもなります。手のひらを軽く撫でたり、小さな円を描いたり、軽く押したりすることで、ポジティブな触覚としてインプットされます。

また自傷行為に対処する際には、ハンドマッサージよりもフェイスマッサージの方が優れている場合があります。

何よりも、お子さんの不安を減らし、リラクゼーションと適切な触覚刺激を与えられるタッチセラピーを目指しましょう。お子さんが過度に刺激を受けてはいないか、休憩する必要がないか、常に注意していてください。自分がいつタッチセラピーを受けるか、いつやめるか、主導権はお子さん本人にあります。許可を得ながら、お子さんがタッチセラピーの最大限の効果を受けることが出来るように、慎重に施術を行いましょう。

 

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