タッチセラピーコラム:Vol. 33|「自閉症の子どもとタッチセラピー②」
前回の記事では、「触れられることを嫌がる・触れてはいけない」とされがちな自閉症児にも、タッチセラピーは役立つのだというティナ先生のお話をご紹介しました
。
今回は自閉症児へのタッチが及ぼす効果、そしてタッチの際のコツについて一部ご紹介いたします。
● 自閉症児へのタッチの利点
発達障がいや自閉症の子どもたちに日常的にタッチセラピーを行うことで、突発的な行動が少なくなり、友達と遊ぶときの社会性を向上させることが調査結果により明らかとなっています。また、タッチセラピー後は、周囲に気を配るようになるとも言われています。タッチセラピーをすることで、子どもの注意力を向上させ、接触嫌い、衝動性などを軽減することができると言われているのです。
ゆったりとリラックスする
リラックスすることで、眠りやすくなる
ストレスを減らす(ストレスホルモンの軽減)
突発的・衝動的な行動の軽減
筋肉のけいれんを和らげ、接触刺激や肉体的感触に慣れる
このような利点(一部)も研究結果として挙げられています。
● 自閉症児へのタッチのコツ
子どもたちの多くは、感受性が強く、それが負担となっているため、周囲への意識や感覚に欠けていることがあります。そのため、触れても良いという許可を示す子どものサインに気を配り、まずは観察しましょう。なかには、言葉を上手に使うことができない子どももいます。そのため言葉ではない会話、合図にも気を配ることがとても大切です。
直接的なアイコンタクトや言葉での「イエス」はないかもしれません。子どもの要求を確認しながら、速度や圧を変えていきましょう。ASDの診断を受けた子どもの多くは、深い圧の方が受け入れやすいものです。
自閉症児は肌と肌の接触をすぐにうまくは受け入れられない場合もありますので、衣服や布の上からタッチをすることも考えましょう。手足から始めたほうが子どもが安心できる場合もあります。
●自閉症児へのタッチの効果・アプローチ・手技についてさらに詳しく学びたい方は
→ まもなく開講!
【自閉症の子どものためのタッチセラピー指導者養成講座】
オンライン版が今月末に申込開始です(現在準備中)
詳細は公式LINEから先行配信いたします。
★ 受講生割引あり(※メールをご確認ください)
ティナ先生著「子どものためのマッサージ」では、
子ども向けのマッサージについて
理論と手技がイラスト付きで詳しく、
わかりやすく記載されています。
内容は教科書並みのボリュームですが、
親しみやすいイラストと
親子で楽しめる「ストーリータッチ」などで
小さなお子さんにも人気の一冊です!
第1回:子どもの睡眠とタッチセラピー
第2回:施術の同意を得る重要性
第3回:タッチの役割〜絆と愛着〜
第4回:子ども向けマッサージ・タッチを親に指導するメリット
第5回:ベビーマッサージvs小児マッサージ:何が違うの?
第6回:子どもたちの感覚統合とタッチについて
第7回:小児タッチセラピストってどんな仕事?
第8回:ティナ先生新書「赤ちゃんのためのマッサージ」
第9回:【小児タッチセラピー】特別な診断を受けた子たちへの利点
第10回:災害時に対応する子どもへのタッチ
第11回:【Q&A】ダウン症・痛覚鈍麻・自傷行為のあるお子さんへのタッチセラピー
第12回:ベビーマッサージに関するQ&A
第13回:医療施設でのタッチによる刺激
第14回:小児タッチセラピーにおける【5つのP】
第15回:【A Work of Heart.】に込められた、ティナ先生の想い
第16回:Don’t Quit Your Daydream!
第17回:医療現場でのタッチセラピー
第18回:「正中線を越える動き」とは?発達にどう関わる?
第19回:正中線を越える動きを促す、具体的な活動例
第20回:みんなで繋がろう!【リドルキッズ♡元気会】
第21回:子どものためのマッサージ① 基本編
第22回:子どものためのマッサージ② 成長痛への対応
第23回:環境で変わる、子どもにとっての「タッチ」
第24回:ティナ先生の日本での12年
第25回:小児病院での活動
第26回:子どものためのマッサージ③ 便秘への対応
第27回:子どものためのマッサージ④ 鼻詰まり・咳・痰のためのマッサージ
第28回:子どものためのマッサージ⑤ 頭痛に効くマッサージ
第29回:子どものためのマッサージ⑥子どもが抱えるストレスや緊張のためのマッサージ