タッチセラピーコラムVol. 41|「自閉症の子はタッチが嫌い?」

 

”自閉症の子どもは触られることを好まない” – それは、大きな間違いです。

これまでティナ先生がこのように話すと、多くの人たちがまず「信じられない」という反応を示してきたと言います。



先日、自閉症タッチセラピー指導者養成講座(オンライン受講)のライブ講義が開催されました。
冒頭でティナ先生が、こんなお話をされました。

ーー
自閉症の子は触れられたくないのか?
答えはNOです。

「触れてはいけない。触れられるのを嫌がる。」
このことは大きな誤解であって、
嫌がる(嫌がっているように見える)のには理由があるだけのこと。

それを知り、深く学び、受け止め、

多くの人々に広めていきたい。

そう思ったのが、私がこの講座を作ったキッカケです。
ーー

●自閉症について

自閉症は、感覚器系の機能不全と触覚系の機能不全を特徴とし、しばしば特定の光、音、匂い、触覚などを嫌がるとされています。

自閉症の子どもたちは、身体的な接触に抵抗しがちだと認識されながらも、多くのセラピストや保護者たちが、自閉症スペクトラムとみなされる子どもたちにタッチセラピーを行うことで、症状が改善されている状況は、とても興味深いものがあります。

子どもが心身ともに健全に成長していくためには、愛情のこもったタッチが必要不可欠であることはわかっています。その中で自閉症の子どもたちには、彼らの特性に配慮したタッチセラピーを施術することが重要になってくるのです。そして、特性を理解し、配慮した上でタッチセラピーを施せば、大きな効果が現れることがわかっています


自閉症(自閉スペクトラム症=ASD)が、子どもたちに与える影響は簡単に定義できるものではありません。多くの子どもたちに、多動性、注意力の欠陥、筋肉の萎縮、睡眠や消化器系のトラブルなどが見られます。

そしてタッチセラピーには、これらの症状すべてを改善させる可能性があるのです。


● 実際にタッチを施術する前に、覚えておくべきことを3つ挙げます:

(1)触られることへの不安
子どもは触られることへの不安を抱いていることが多くあります。以前触られたことを痛いと感じたことがあったり、不安に感じさせられたことがストレスの原因になっている場合があります。その不安が、嫌悪感や抵抗といった形で現れることがあるのです。また、感覚過敏で過剰に反応を示したり、反対に感覚鈍麻である場合もあります。

 

(2)コミュニケーション
すべての施術において、子ども主導で進めるべきです。そのため、タッチを始める時には、保護者やセラピストは、子どもの言葉、言葉が発せられない場合はその子の表情や動きなどに、最大の注意を払いながら行いましょう。
タッチの手技、手触り、感覚、施術の環境などに関する子どもの好き嫌いをじっくり観察・認識することによく時間をかけてください。これは、子どもに自閉症の診断があってもなくても関係ありません。子ども一人ひとりを尊重し、個々のニーズに応じてあげましょう。

 

(3)タッチの利点
タッチセラピーはコルチゾールレベルを下げ、オキシトシンレベルを上げ、ストレス、不安、緊張の軽減に直接関連する可能性があることが多くの研究で示唆されています。小児タッチセラピーを通じて良いタッチ、安全な触覚刺激を受けることで、生涯にわたりその効果があらわれるのです。

 

タッチセラピーを受けた子どもたちは、時間の経過とともに、空間意識や身体意識ができるようになる可能性があることもわかっています。この安全かつエビデンスに基づいた方法は、感覚統合と合わせて、注意欠陥や接触嫌悪、集団不適応を減らすのに効果的です。

たとえ同じ診断名であっても、子どもたちが全く同じ症状を示すことはありません。
ゆっくりと、時間をかけて、その子にとって最も良い効果を得られるタッチを与えてあげましょう。

 



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▼タッチセラピーコラム|バックナンバー▼

第1回:子どもの睡眠とタッチセラピー
第2回:施術の同意を得る重要性
第3回:タッチの役割〜絆と愛着〜
第4回:子ども向けマッサージ・タッチを親に指導するメリット
第5回:ベビーマッサージvs小児マッサージ:何が違うの? 
第6回:子どもたちの感覚統合とタッチについて
第7回:小児タッチセラピストってどんな仕事?
第8回:ティナ先生新書「赤ちゃんのためのマッサージ」
第9回:【小児タッチセラピー】特別な診断を受けた子たちへの利点
第10回:災害時に対応する子どもへのタッチ
第11回:【Q&A】ダウン症・痛覚鈍麻・自傷行為のあるお子さんへのタッチセラピー
第12回:ベビーマッサージに関するQ&A 
第13回:医療施設でのタッチによる刺激
第14回:小児タッチセラピーにおける【5つのP】
第15回:【A Work of Heart.】に込められた、ティナ先生の想い
第16回:Don’t Quit Your Daydream!
第17回:医療現場でのタッチセラピー
第18回:「正中線を越える動き」とは?発達にどう関わる?
第19回:正中線を越える動きを促す、具体的な活動例
第20回:みんなで繋がろう!【リドルキッズ♡元気会】
第21回:子どものためのマッサージ① 基本編
第22回:子どものためのマッサージ② 成長痛への対応
第23回:環境で変わる、子どもにとっての「タッチ」
第24回:ティナ先生の日本での12年
第25回:小児病院での活動
第26回:子どものためのマッサージ③ 便秘への対応
第27回:子どものためのマッサージ④ 鼻詰まり・咳・痰のためのマッサージ
第28回:子どものためのマッサージ⑤ 頭痛に効くマッサージ
第29回:子どものためのマッサージ⑥子どもが抱えるストレスや緊張のためのマッサージ
 
 

 

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