タッチセラピーコラム5/16|タッチセラピストのリハビリ例② 脳性まひのジェームス(5歳)

 

今月は、医療現場のリハビリプログラムの中でのタッチセラピストの重要な役割についてお話をしています。

★ 小児リハビリプログラム:タッチセラピストの大きな役割

アメリカのシュライナーズ小児病院のリハビリテーション病棟では、治療を終え回復過程にある小児患者に向けて入院・外来両方でタッチセラピーをリハビリプログラムの中に取り入れています。また、それぞれの専門家によるチームを編成し、子どもたちが身体能力を取り戻すだけでなく、心のケアも受けられるよう協力しています。

前回のコラムでは、心臓疾患を抱える女の子(エミリー・7歳)の心臓手術後のリハビリと、リハビリの中での小児タッチセラピストの役割についてご紹介しました。

★ ケース①|心臓手術を終えたエミリー

ケース②|脳性まひのジェームス

5歳のジェームスは脳性まひと診断され、運動能力と筋力に大きな影響を受けました。

病院での外来リハビリテーションプログラムの一環として、ジェームズは理学療法と作業療法に加え、小児タッチセラピストによる定期的なマッサージのセッションを受けるようになりました。

⚫︎心身の状態の改善
小児タッチセラピストと他の医療専門家たちとの連携により、ジェームスの体の筋力、柔軟性、運動機能全体が大きく改善されました。
また、タッチセラピストのマッサージと優しいタッチは、ジェームスがタッチのセッション中にリラックスしながら、安心して過ごせるようにしただけでなく、体の状態が快適になってきたことで理学療法士や作業療法士によるリハビリ運動にもより積極的に参加できるようにしました。

⚫︎家族へのケア
小児タッチセラピストはジェームスの両親とも密に協力し、ジェームスの成長を今後さらにサポートしていくために、家庭でも使える手技を伝授しました。その結果、リハビリを通して両親はジェームスの体と心のケアにより深く関わることができるようになり、ジェームスのための愛情のこもった安心・安全な環境を家庭でも作り上げることができました。

⚫︎子どもにとって「かけがえのない」存在になること
リハビリ現場における小児タッチセラピストの役割とその意味については、いくら強調してもし過ぎることはないというほど、大きな価値をもちます。
多様な医療従事者によるチームと協力し、タッチセラピーの知識と技術を駆使するだけではありません。子どもを優しく包み込むタッチは、痛みを和らげ、安心感を与え、リラックスを促し、子どもの身体的・精神的な回復を全方面からサポートします。

 


エミリーとジェームスの物語が示すように、小児タッチセラピストは、子どもたちがリハビリを受ける過程で最良の結果を得るために、とても重要な役割を果たします。タッチセラピストが持つ情熱、献身、そして専門知識は、彼らが向き合う子どもと家族の生活に違いをもたらします。

これまで記事で、タッチセラピーが小児リハビリテーションの現場でもたらす素晴らしい影響について、貴重な洞察を得ることができたなら幸いです。

あなたもぜひ、あなたの周りでタッチの魔法を広めてください!

 

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