タッチセラピーコラム 3/14｜小児緩和ケアとタッチセラピー（１）

緩和ケアにおけるタッチセラピーの重要性｜ティナ・アレン

国際リドルキッズ協会はこのほど、米国セント・ジュード小児研究病院の小児緩和・腫瘍学シンポジウム（PPOS）にて、小児タッチセラピー指導者養成講座を開催するという非常に貴重な機会に恵まれました。PPOSは世界中の専門家が集まり、重い病気を抱える子どもたちの緩和ケアにおける最新・最善のアプローチについて議論する学会です。

シンポジウムでは、生命を脅かす病気に直面した子どもたちと、その家族を支援するリドルキッズの活動について、私自身の経験と専門知識をまじえて話をしました。そして小児タッチセラピーを、重い病気と闘う子どもたちのための革新的で非侵襲的な医療介入法として紹介しました。小児タッチセラピーのエビデンスに基づいたアプローチと手技から得られるものとして、痛みや不安の軽減、睡眠の改善、リラクゼーションの促進など、子どもにとっての多くの利点について触れたほか、苦しい時期にストレスを感じることが多い家族に、ケアと安らぎを与えることの重要性について共有しました。

PPOSに参加して、この分野の他の専門家の皆さんと交流する中で、緩和ケアの進歩について学ぶ機会を私自身得たと同時に、多くの医療従事者たちが、重い病気に直面している子どもやその家族の生活に貢献するため協力し合っている状況を目の当たりにして、感銘を受けました。

既に多くの研究で明らかにされているとおり、小児タッチセラピーは、肉体的に得られる効果はもちろんのこと、精神的に得られる利点も多くあります。タッチは、子どもとその家族が最も必要としている時、「安らぎ」と「つながり」の感覚を与えることが可能です。また、親御さんがタッチを通して「我が子のために出来ること」を増やし、それを認識することは、困難な時期に家族が前向きな気持ちを維持していくためにとても大切な要素になります。

だからこそ、医療現場でのタッチセラピー介入が更に広がることが非常に重要なのです。タッチセラピーは、深刻な病と闘う子どもたちや家族の生活に大きな変化をもたらすことができる、シンプル且つ強力なツールです。

タッチを小児緩和ケアの最前線に持ち込み、重い病気に直面している多くの子どもとその家族に寄り添いたい、小児タッチセラピーを社会に広めたい。そう願う医療従事者たちに、トレーニングとサポートを続けることで、この活動の最前線にいられることを私は大変誇りに思います。

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● 次回のタッチセラピーコラムに続きます：
小児緩和ケアとタッチセラピー（2）
緩和ケア現場での施術と心構え

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国際リドルキッズ協会
【緩和ケアタッチセラピー指導者養成講座】について

リドルキッズがお伝えしている緩和ケアタッチセラピーは、緩和ケアという特別な時期を過ごす子どもとご家族のための特別なスキルです。痛みを緩和し、症状や不快感を和らげ、何より子どもとご家族の精神面に優しく寄り添います。

この講座は、医療従事者に向けたものだと考えている方がとても多いのが事実ですが、ティナ先生は、医療従事者に限らず、タッチセラピーを実践している・または実践したい全ての人に、必要だと考えています。

● 緩和ケアタッチセラピー指導者養成講座で学べること
（１）タッチセラピーを安全かつ効果的に使用するための最適な方法

（２）「緩和ケア」と「ホスピスケア」の重要な違いとその理解

（３）子どもの痛みや不快感に対処する方法

（４）タッチセラピーの介入について医療提供者と家族に説明をする方法

（５）病院やを頻繁に訪れる必要がある子ども達への体と心のケア