タッチセラピーコラム 2/14|タッチセラピーにおける最も大切なこと

 

ベビーマッサージでも、
小児タッチセラピーでも、
変わりません。

ティナ先生から学ぶタッチを実践すると
子どもを尊重する”ことにつながります。

子どもへのマッサージは、常に “許可を得るプロセス “と連動しています。この2つが切り離されることはありません。連動して行うことで、子ども一人ひとりへの敬意を改めて認識し、また健全な境界を確率し始めるのにも役立ちます。

【許可を得ること】は、子どものためのマッサージで最も重要な要素のひとつです。

小児タッチセラピーストや我が子にマッサージを施術するトレーニングを受けた親は、以下のような理由からタッチを始める前に必ず(子ども本人に)許可を得る必要があります。

● これから何が起きるのか、子どもに知らせる
タッチセラピーが大丈夫だと決めつけるのではなく、子どもと一緒に確認することで子どもへの敬意を示します。また、「愛情のこもったタッチ」を受けるかどうかの選択肢を、本人に与えます。

● 時間の経過とともに、子どもはこの許可の合図を【マッサージの時間】と認識できるようになり、「マッサージを受ける準備が出来たよ」と自ら合図や言葉で伝えられるようになる
この明確な許可のプロセスは、「マッサージをするよ」というあなたの意思を伝えるため、そして子どもにとっては、それを受け入れるかどうか、自分の気持ちを自由に表現するための大切な時間になります。もし何か特定の合図やジェスチャーを使ってマッサージを始めることを伝えるなら、その特定の合図はこの時間以外には使用しないようにします。

● 子どもからの合図を確認し、観察する
タッチは私たちの最初のコミュニケーション手段です。タッチを通じてコミュニケーションをとることで、子どもが求めているものを理解し、適切に対応できる力がおのずと高まってきます。
子どものためのマッサージは、多様な合図やコミュニケーションの形に対しての感受性と自信を高めます。マッサージを施すあなた自身がリラックスして、時間をかけ、アイコンタクトを取ることで、子どもの表情や非言語コミュニケーションを正確に読み取ることができるようになります。時間が経つにつれて、されに彼らの求めているものに敏感になります。

● シンプルな【許可を得るプロセス】が、健全な触れ合いと境界線を確立できるようになる
幼い時期から触れる前に許可を得るプロセスに馴染むことで、子ども自身が「良いタッチ」と「いやなタッチ」という概念を理解し、他者との健全な境界線を確立できるようになります。タッチの違いを知るだけでなく、自分自身を信頼し、どんなとき、どんな相手に「愛情のこもったタッチ」を要求すればよいのかがわかるようになります。

● あなたと子どもとの間に尊敬の念が芽生え、自尊心や自己肯定感など、生涯にわたって役立つものが身に付く
子どもは自分の欲求に丁寧に応えてもらうと、心身ともに健康で安定した大人に成長していきます。愛情のこもったタッチを受け、タッチをポジティブに捉えられる子どもは、自尊心、しっかりとした自身の境界線、また自己信頼感を高く持って成長していく可能性が非常に高くなります。

子供が言葉を発しない場合

許可を求めたり、受けたりすることが難しく見えるかもしれません。しかしこの場合も、言葉を発する子どもと同じように許可を求める必要があります。
言葉による「はい」「いいえ」を求めるのではなく、ボディランゲージ、表情、合図などを観察するのです。例えば、リラックスして楽しそうに笑っているか、大きく見開いた目でこちらを見ていないかなど、コミュニケーションの手がかりを探します。目や顔が明るくなったり、頭がそっとこちらを向いたりしていることに気づくかもしれません。逆に、子どもが不快そうにしていたり、顔をしかめていたり、そっぽを向いていたりする場合は、マッサージを始めるには最適なタイミングではないのかもしれません。

寝てしまった子どもにマッサージを続けたり、眠っているときにマッサージを始めたりすることがNGなのは、このような合図を認識する必要があるからです。眠っている子から、あなたは許可を得られていません。彼らはマッサージを受けることを望んでいないかもしれません。マッサージが気持ち良いか、不快であるかどうか、何が好きかそうではないかを伝えることができないのです。多くの大人は、マッサージを受けながら、眠りの中に入っていくことを楽しみます。しかし、子どもは認知力・認識力が大人のそれを違います。セラピー中に眠ってしまうと、何が起きているのかわからなくなり、目が覚めてしまう可能性もあります。


場合によっては、タッチセラピーに大きな効果を期待できる子どももいます。しかし、初めてのことなので、子ども本人は不安がったり、怖がったり、痛いと感じてしまうこともあります。そんなときは、気乗りしない本人を前に、優しくマッサージを導入する方法を見つけることが、結果として大きな価値をもたらすかもしれません。
ゆっくりと始めて、マッサージの効果や、なぜマッサージが適切なのかについて、マッサージする場所や力加減を選べることを先に子どもに伝えておくと、コミュニケーションを丁寧に取ることで信頼関係が徐々に築かれていきます。またタッチセラピーでは、パペットやセラピーボールなど、触覚のあるものを使ってセッションを始めることがよくあります。更には歌や絵本の読み聞かせを行うこともあります。

 

<まとめ>
発達段階にある子どもたちにタッチを行う際は、必ず事前に許可を得てから行うようにしましょう。

そうすることで、下記のような効果がもたらされます:

① 良いタッチとそうでないタッチを子ども自身が区別できるようになる
② 成長するにつれて、健全で確立された境界線を持てるようになる
③ 自分自身を信頼し、愛情のこもったタッチや健全な触れ合いを(適切な相手に適切なタイミングで)求められるようになる

 

 

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