タッチセラピーコラムVol.13|医療施設でのタッチによる刺激

赤ちゃんや子どもは、触られることによる刺激を強く求めています。抱きしめたり、ほめられたり、抱えられたり、といった安心できるケアなくして、子どもの要求を満たすことはできません。また、子どもは、会話をする上でのお互いの距離感(約45cmから60cm)など知りません。タッチや身体接触は、子どもがコミュニケーションをとる上で必要不可欠な方法であり、世話をする人は、こうした子どもとの接触を無視したり、拒否したりしてはならないのです。

 

医療福祉施設に従事している専門家の間では、タッチ療法にヒーリングの効果があることや体への重要な役割があることついては、長年伝えられてきたことです。子どもへのタッチケアは背中をさすったり、マッサージをしたり、スキンケアをして筋肉や皮膚のメンテナンスをするだけでなく、心理的なサポートや喜びを与えることができます。そしてそのことが社会的に当たり前のことだと捉えてもらうことが大切です。また、クライアントが手術に入る際、あるいは術後のリハビリを行う際、手を握ったり、振ったりするなどの触れ合いを通じて恐怖心を和らげることができます。

 

医療福祉施設では、あらゆる年齢層やグループの活動にタッチ療法を取り入れること可能です。例えば、子どもは、身体や服を指さしたり、触ったりしながらの言葉遊びが大好きですし、楽しむ感覚で言葉と概念を結びつけることによって言語を発達させていきます。

 

適切かつ安全なタッチを提供するためには、十分な計画、トレーニング、管理が求められます。適切なタッチをしないと、子どもによっては情緒的、社会的成長においてダメージを受けてしまう可能性があります。

By ティナ・アレン

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▼タッチセラピーコラム|バックナンバー▼

第1回:子どもの睡眠とタッチセラピー
第2回:施術の同意を得る重要性
第3回:タッチの役割〜絆と愛着〜
第4回:子ども向けマッサージ・タッチを親に指導するメリット
第5回:ベビーマッサージvs小児マッサージ:何が違うの? 
第6回:子どもたちの感覚統合とタッチについて
第7回:小児タッチセラピストってどんな仕事?
第8回:ティナ先生新書「赤ちゃんのためのマッサージ」
第9回:【小児タッチセラピー】特別な診断を受けた子たちへの利点
第10回:災害時に対応する子どもへのタッチ
第11回:【Q&A】ダウン症・痛覚鈍麻・自傷行為のあるお子さんへのタッチセラピー
第12回:ベビーマッサージに関するQ&A