タッチセラピーコラム 7/18|世界のベビーマッサージとその歴史

ベビーマッサージを考えたのは誰?

ベビーマッサージを考案したのは誰かご存じですか?

私はよく「あなたがベビーマッサージを考えたのですか?」と聞かれます。

もちろん答えは「ノー」です。

アメリカやカナダ、イギリス、オーストラリア、アイルランド、スウェーデンなど、どの国でも、この人こそベビーマッサージの発案者だと名前をあげられる人はいません。

世界の各地域でベビーマッサージに尽力している方のなかには「我こそは発案者だ!」と名乗り出たい人はいると思います。

でも私は、ベビーマッサージは、さまざまな文化を通して受けつがれた世界共有の財産であると考えているのです。

もちろん私は、科学的なエビデンスに基づいた内容をもとに、安全で、効果的なベビーマッサージを、適切な方法で教えることができます。このように私は独自のベビーマッサージの手法を考案はしました。

だからといって、これまでベビーマッサージを施してきた先人を決して忘れてはいないし、同時に尊重もしなければならないとも感じています。

赤ちゃんへの敬意と尊重

赤ちゃんへの敬意や尊重は、世界の国や地域によって異なり、赤ちゃんが受けるケアと直結もしています。多くの社会で、愛情深く密接な身体的接触が、赤ちゃんのお世話の根幹担っていることが多いです。一方、赤ちゃんが一人で泣きながら眠りにつくような地域もあります。

私たちの赤ちゃんへの対応は、先人たちの影響を受けています。

タッチセラピーとマッサージは、過去から受けついだ子どもたちへの伝統的なケアの、貴重なパートと言えるでしょう。

世界のベビーマッサージ

ベビーマッサージは、インド、アジア、アフリカ、南アメリカ、南太平洋などでも、育児の一環として行われてきたことが確認できています。ベビーマッサージは、祖母から母、母から娘へと受けつがれ、赤ちゃんはその恩恵を受けてきました。

世界に目を向けてみると、赤ちゃんへのマッサージはさまざまな理由で行われてきたことがわかります。

  • ニュージーランドでは、マオリ族の母親が赤ちゃんの脚をまっすぐにするためにマッサージを行い、鼻の形を改善しようとしています。
  • キューバの母親は、赤ちゃんのおなかをオイルとニンニクの混合物でマッサージし、おなかの痛みを治療しようとします。
  • サモアの多くの家族は、ココナッツミルクや花、根っこを使ったマッサージが赤ちゃんの下痢はもちろん、大人の頭痛まで何にでも「治療」になると信じています。
  • ネパールでは、赤ちゃんたちは頻繁にマッサージを受けます。ネパールのベビーマッサージは、温かい日差しのなか外で行われることが多く、その際マスタードシードオイルを使用するのが一般的です。
  • インドネシアでは、親はしばしばニームオイルを使用してマッサージをします。
  • 中国では、小児と乳児のマッサージ技術は数千年にわたり、推拿(すいな)として知られる方法の下で医療専門家によって実践されてきました。
  • タイでは、経絡に沿って可動域を広げるテクニックを利用した、タイ式マッサージに長い歴史があります。

西洋式のベビーマッサージ

ヨーロッパの多くの地域やアメリカ、カナダでは、ベビーマッサージは、赤ちゃんとの健康的なふれあいであり、また家族での習慣にもなっていて、人気を集めています。

西洋式のベビーマッサージとリドルキッズで行われているベビーマッサージとの重要なちがいについてご説明しましょう。

リドルキッズのベビーマッサージ

ベビーマッサージ指導者養成講座は、赤ちゃんに直接マッサージをしません。当講座は、尊重、許可、結びつき、ベビーマッサージの技術に焦点をあてたクラスやレッスンを、赤ちゃんを世話する人(ケアギバー)に対して提供します。

学んだ専門的な技術により、ケアギバーは子どもたちに健全な発達活動に寄与できるのです。

ベビーマッサージは、赤ちゃんが触れ合いを受け入れられる「幸せな」気分のときにのみ行われます。また常に赤ちゃんの許可を得てから行われます

すべての赤ちゃんはベビーマッサージの自発的な参加者でなければいけません。

ベビーマッサージは赤ちゃんに一方的に行うものではなく、赤ちゃんと一緒に行うものです。

アイコンタクトを密にし、声をかけたり、コミュニケーションを取ったり、また赤ちゃんの合図を見守ることは、西洋のベビーマッサージの重要な要素です。

親がベビーマッサージを施すと、特定の利点が深まります。マッサージを行う人は、健康な赤ちゃんへのマッサージの提供だけに焦点を当てず、親御さんが自身の赤ちゃんにマッサージを施す方法を教えることに注力すべきでしょう。

ベビーマッサージのトレーニングを受けた専門家は、特別な医療ケアを要する赤ちゃんに対してのみマッサージを行いましょう。基本的には、日頃から赤ちゃんの世話をする人が、それぞれの赤ちゃんにとっての最適な施術者だと考えています!

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