タッチセラピーコラム 11/21|入院している子どもたちに快適なタッチを!子どもたちに小児タッチセラピーを説明する方法とは?
はじめに
たくさんの医療処置を経験してきた子どもは、病院をこわい場所だと思ってしまうことがあります。
子どもたちが病院でときに苦痛を感じるなか、小児タッチセラピーは穏やかで非侵襲的なアプローチを提供ができ、子どもたちの痛みや不安を和らげることができます。
過去に医療処置を通してトラウマを感じている入院中の子どもに、小児タッチセラピーについて説明するのは簡単なことではありません。
タッチセラピーの説明には、感受性や忍耐、そして創造力が求められます。
リドルキッズでは、子どもたちがタッチセラピーがどのようなものかを理解できるよう、医療スタッフや子どもを介護する人、保護者に対して、タッチのプロセスを簡略化することを常に目指しています。
なぜ小児タッチセラピーなのか?
小児タッチセラピーについて話する前に、まず「タッチとは何か?良い点とは何か?」を知ることが重要です。
小児タッチセラピーは、子ども特有のニーズに合わせた”タッチ”の一形態です。
成長を促し、不快感を和らげ、不安を軽減、またリラクゼーションを促進するために優しい圧力を使用します。
小児タッチセラピーは、子どもの身体および感情の健康をサポートできると確認されており、とくに病院のようなストレスの多い環境で効果的なのです。
子どもたちに小児タッチセラピーを説明するステップ
ステップ1:子どもの視点を理解する
まず、子どもが病院で行われることが全部、侵襲的な処置と結びつけている可能性があると認識しましょう。
そのため、タッチについても不安を生じているかもしれません。
子どもたちが怖いという気持ちをもっていることを認識し、共感しましょう。子どもたちが抱く不安な気持ちはなんら不思議ではないと示すのです。
子どもたちが思っていること(考えや恐れ)を表現するように促してあげてください。
子どもたちの視点を理解することが、タッチに対する恐れや障壁を取りのぞく第一歩です。
ステップ2:タッチの紹介
タッチについて説明するとき、簡単でかつ怖がらないような言葉を使いましょう。
タッチは、体を心地よくさせ、痛みを引き起こすものではないと説明してください。
「治療」や「処置」といった、臨床的な印象を与える言葉を使わず、「優しいふれあい」や「心地よい手のひらのハグ」などと言い替えて、タッチのプロセスやテクニックを説明できるといいですね。
タッチをするときの主導権は子ども自身にあり、体位や圧のかけ方、またペース配分は子どもたちが選べると伝えましょう。
ステップ3 :医療処置との区別を明確にする
小児タッチセラピーを他の医療処置と区別することが重要です。
診察や注射などとは違い、タッチは痛みを伴わず、快適さとリラックスを提供するものだと説明しましょう。
タッチセラピーの資格をもつ小児タッチセラピストは、検査をしたり薬を与えたりするのではなく、子どもたちが気分がよくなるのを手助けするためにいるのだと理解してもらいましょう。
ステップ4:デモンストレーションと同意
デモンストレーションはとても役立ちます。タッチの内容を伝えるために、ぬいぐるみや人形を使うのです。たとえば、
「テディに優しいタッチをしているでしょう? セラピストもあなたに対して同じようにしますよ」と説明ができます。
有用なのは、子どもたちがタッチを自分でコントロールできるのだと保証することです。
タッチを不快に感じたり、続けたくないと思ったらいつでも中断できると説明してください。
タッチをする際、子どもたちの同意を得るとともに、状況をいつでも自分でコントロールできると理解してもらうことは、子どもたちの不安を軽減するのにつながります。
ステップ5:楽しい経験に関連づける
タッチセラピーを子どもたちがすでに慣れ親しんでいる心地よい経験と関連づけるのもよいでしょう。
寝る時に親に背中をさすってもらったり、髪を優しく溶かしてもらったりしている経験と重ね合わせてもらうのです。
これにより、子どもはタッチに対して肯定的な連想をいだくでしょう。
また子どもたちに愛するペット(猫や犬、ハムスターなど)がいれば、ペットとの優しい触れ合いをイメージしてもらうこともできますね。
ステップ6:遊び心を忘れない
子どもたちに、楽しくて遊び心のあるアプローチも心がけたいです。
タッチのセッションを子どもたちが喜びそうな特別なアクティビティであると紹介してみてください。
ちょっとしたお話仕立てにして伝えるのもいいですね。例えばタッチのテクニックを、想像力をかき立てるようなストーリーにそって、絵を描くように説明できるといいですね。
ステップ7:効果について話し合う
タッチの利点について、子どもが理解しやすいように話しましょう。臨床的な結果に焦点を当てるのではなく、子どもたちが置かれた環境や経験に結びつけて放しましょう。
例えば、頭痛に悩んでいる子に対しては、痛みが和らぐ、眠りやすくなる、などと伝えてあげるのです。
まとめ
子どもたちは一人ずつちがった個性をもっています。
ある子どもにうまくいった方法が別の子にはうまくいかないことだってあります。
子どもたちへの説明には柔軟性が大切です。
説明の目的は、子どもたちに安心と安全を感じてもらうことです。また子どもたちがタッチが怖いものではなく、心地の良い経験へと理解することです。
小児タッチセラピーは、子どもの病院での経験に対するネガティブな気持ちを改善するための協力な手段となり得るでしょう。タッチについて、適切な方法で説明することで、子どもたちが恐れをなくし、より前向きな気持ちとなり、小児調節障害の素晴らしい効果の経験につながります。
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