タッチセラピーコラム8/29|【アプローチと工夫】脳性まひの5歳児へのタッチセラピー

 

ティナ先生の絵本の活用方法についての交流会
【リドルキッズ♡読書会】

\8月31日(土)に開催します!/

 


 

 

今回は、リドルキッズ卒業生でありタッチセラピストとして活動中の卒業生さんから届いたご質問と、それに対するティナ先生の具体的なアドバイスをご紹介します。

5歳の脳性まひの子について】

新しいクライアントのお子さんです。
セッション中、子どもが安全で快適だと感じられるように、子どもと効果的にコミュニケーションを取る上でいくつかの課題にぶつかっています。(下記参照)

親御さんは、タッチセラピーで筋肉のこわばりをほぐし、全身状態の改善および運動能力を向上させることを望んでいます。

ぜひアドバイスをお願いします。
 
 
 

◆ 言葉を話さない脳性まひの子の痙縮を軽減するのに効果的なアプローチ

穏やかなストレッチングと可動域運動
定期的に優しくストレッチを行うことで、柔軟性を維持し、筋肉の硬さを軽減することができます。これらの運動は、子どもからの合図やコミュニケーションを観察しながら、ゆっくりと、注意深く、心をこめて行い、不快感を取り除きます。

② 深圧マッサージ
安全に行うためには、深い圧のマッサージがどんなものであるかをきちんと認識することが重要です。
「深圧」とは、圧を多く使用することを意味するものではありません。それぞれの手技の持続時間ペースが重要です。

③ ゆっくりとした切り替え
次の動きへの切り替えはゆっくりと、そして環境にも気を配ることで、痙縮を抑えることができます。

 

◆ 言葉でコミュニケーションがとれない場合|子どもの快適さや、苦痛がないことをどう確認するか

① 表情とボディランゲージの観察
その子表情や体の動きを注意深く観察します。笑顔になるようすがあったり、反対に体をこわばらせる、体を引き離すなどの不快の兆候を確認することで、快適さや苦痛を知る手がかりになります。また、子どもの呼吸や顔色の変化にも常に気を配りましょう。

② 視覚的痛みスケールの使用:
 FLACC(Face、Legs、Activity、Cry、Consolability)スケールやその他の視覚的疼痛評価ツールは、観察が可能な行動に基づいて疼痛レベルを測定するのに役立ちます。
(出典:https://jp.freepik.com/premium-vector/pain-measurement-scale-illustration-design-assessment-tool_47928827.htm)

③ 保護者や介護者との関わり:
子どもの典型的な行動や反応をよく知る保護者や介護者と密接に協力することで、子どもの快適さや痛みのレベルについて貴重な洞察を得ることができます。

④ 一貫した日課(ルーティン)と優しいアプローチ:
一貫した日常のルーティンを維持し、優しくゆっくりとしたアプローチでタッチセラピーを行うことで、子どもはより安心し、不安を感じなくなり、快適さのレベルを評価しやすくなります。

◆ 注意すべき予防策や禁忌

① 傷つきやすい皮膚や組織:
皮膚が脆弱であったり、既存の褥瘡がある部位に注意して下さい。皮膚を傷つける可能性のある強引な手技、ストレッチ、動作などは避けましょう。

② 骨の脆弱性:
脳性麻痺の子どもは骨密度が低く、骨折しやすい場合があります。圧迫やストレッチを行う際には注意が必要です。

③ 発作性疾患:
脳性まひの子どもたちの多くは、発作性疾患も持っています。発作に安全に対処できるように準備し、医療機関に報告・相談するタイミングも知っておきましょう。

④ 医療機器:
栄養チューブ、カテーテル、装具などの医療器具に注意してください。これらの部分に圧をかけたり、刺激を与えたりしないようにしましょう。

⑤ 呼吸器の問題:
脳性麻痺の子どもの中には、呼吸器に問題がある場合があります。体位変換や治療を行う際には、呼吸を妨げないようにしてください。

 

◆ 言葉を話さない子にとって、タッチを魅力的で楽しいものにするには?

① 遊びや楽しい活動を取り入れる:
タッチのセッションを楽しくするために、おもちゃやゲーム、マッサージのお話、遊びのようなやりとりを取り入れましょう。体を動かしたり遊んだりする活動は、不快感を和らげ、タッチセラピーを楽しい活動のように感じさせてくれます。

② 音楽とリズムを活用する
音楽はとても心を落ち着かせ、楽しいものです。穏やかな音楽を流したり、リズミカルな動きを取り入れたりすることで、子どもにとってより心地よいセッションになります。

③ 感覚的な体験を提供する:
さまざまな感触、温度、感覚をセッションに取り入れましょう。感覚的な体験は、脳性まひの子どもにとっても魅力的で刺激的になります。

④ 積極的なサポートと励まし:
積極的なサポートや励ましを通して、参加を促し、子どもが「褒めてもらって嬉しい」「この時間が楽しい」と感じれらるようにしましょう。

⑤ 保護者の参加:
保護者や介護者にもセッションに参加してもらうことで、子どもは安心し、その時間に慣れ親しむことができます。また、保護者が家庭で応用できる手技を学ぶこともできます。


 

★ オンラインで学べる!脳性まひの赤ちゃんから子どもへのタッチセラピー

1️⃣ 脳性まひの子どもへのタッチを学びたい方へ

【小児タッチセラピー指導者養成講座】

 

2️⃣ 脳性まひの(疑いがある)赤ちゃんへのベビーマッサージを学びたい方へ

①医療ケアが必要な赤ちゃんを育てる親御さん
②医療ケアが必要な赤ちゃんと携わる専門家の方
③スキルアップを目指すベビーマッサージ講師の方

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【オンラインの利点】

・小さなお子さんがいても、ご自宅で学ぶことができます。
・日程の指定がないため、ご自身のペースで学習を進めることができます。
・繰り返し動画を見ることで、復習ができます。
・卒業後も、「卒業生専用資料館」で最新の情報や資料を閲覧できます。

 

日本国内で、小児タッチセラピー第一人者であるティナ・アレン先生から学べるのは
国際リドルキッズ協会のみです。