タッチセラピーコラム3/12| 鼻づまり・咳・痰のためのマッサージ
春めいてきて、気持ちが軽やかになる一方で、花粉症に悩まされている方も少なくないかもしれません。
今回は、鼻づまり・咳・痰に有効なタッチを紹介します。
鼻づまり・咳・痰は、大人はもちろん、どの年齢の子どもにもよくある症状です。
タッチによりアレルギーの症状を軽くしたり、不快感を和らげたりするのにとても役立ちます。
風邪の治りかけにも有効でしょう。
気をつける点
「子どもの具合がわるいとき」「熱があるとき」「感染症にかかっているとき」は、
かかりつけの医師や専門家の許可を得ていない限りはタッチは行えません。
適切な管理のもとではじめてタッチを行うことができ、また愛情をもって子どもと接することになります。
鼻づまり・咳・痰のためのタッチの利点
- 胸郭周辺の硬い筋肉のリラックスを促す
- 粘液や分泌液の通りをよくする
- マッサージをした後に、酸素の吸入量が増えることがある
- 肺を広げ、肺機能を改善する
- 副鼻腔を広げるのを助ける
- 免疫力を高める
- リラックスしやすい状態を作る
タッチの手順
①まずは「全身をマッサージ」しましょう。
背中・脊柱のすぐ横の筋肉、胸、胸郭の周辺にはとくに注意を払います。
「全身のマッサージ」(子どものためのマッサージストローク:基本編)は、本ページ下部に掲載しています。
②「クロスのマッサージ(※)」を胸と背中にしましょう。
脊柱のすぐ横の筋肉に特に注意を払って、少し長めに背中をマッサージします。
※背中・胸・その他大きな部位には、両指の腹や手のひらを交互に使って「X」を描きます。体の正中線をこえる動きをすることで、右脳と左脳の機能を活性化させます。
③「子どもがしてほしい体の部分(部位)」にマッサージをします
「タッチをしない部位」にも注意を払いましょう。
性器、お尻、乳首の周囲の下着で隠れている部分にはマッサージはしません。
子どもが不快と感じる部位はすべて「タッチをしない部位」です。
安全はもちろん、お互いに尊重し合い、愛情が分かち合えるようなマッサージをすることが大切です。
④「顔のマッサージ」をしましょう。
鼻に沿って上から下にむかって指を滑らせ、鼻孔(鼻の穴)のすぐ横にきたら指で少し圧をかけてほんの数秒とめます。(圧はかけすぎないように)
次に、頬にむかって滑らせ、円を描くように「こめかみ」をとおり、「眼の上」そして「額の中心」にもどします。
⑤頬に円を描きます
⑥まゆげの上のツボを、優しい圧で押しましょう
ポイント!
- なるべく体を45度の角度におこして、マッサージをしましょう。(仰向けに寝て、背中に枕などをあて支えましょう)
- 適度な圧で、なめらかなストロークをしましょう。
お互いリラックスしながら、不快な症状を取りのぞいてあげられるといいですね!
全身のマッサージ(子どものためのマッサージストローク:基本編)
ここで紹介するストロークは、全身に対して行えます。
優しい圧で、ストロークの大きさや形はその体の部位によって変えてみてください。
基本は、以下の6つのストロークです。
まず最初に、マッサージをしてもいいか必ず子どもから許可をもらいましょう。
(1)愛情のこもったタッチ
マッサージを始める部位に、愛情をこめて優しく手を置き、今からその部位のマッサージをすることを伝えます。
(2)すべすべマッサージ
温めた手のひらで心臓に向かって優しく流れるように動かします。
(3)ハートのマッサージ
マッサージをする部位に、両手でハートを描きます。その部位に合わせてハートを小さくしたり、大きくしたりしましょう。
(4)クロスのマッサージ
背中・胸・その他大きな部位には、両指の腹や手のひらを交互に使って「X」を描きます。体の正中線をこえる動きをすることで、右脳と左脳の機能を活性化させます。
(5)ジグザグマッサージ
手を左右交互に変えながらジグザグと上下にすべらせます。
(6)やすらぎのマッサージ
温めた手のひらで、心臓から離れる方向に永く流れるように優しいストロークをしましょう。このストロークは、これでこの部位のマッサージが終わったことを子どもに伝えます。
子どもに向けたタッチをさらに知りたい方
ティナ先生著「子どものためのマッサージ」では、今回ご紹介したタッチほか、さまざまな子ども向けのマッサージについて、理論と手技がイラスト付きで詳しく、わかりやすく記載されています。
内容は教科書並みのボリュームですが、親しみやすいイラストと親子で楽しめる「ストーリータッチ」などで小さなお子さんにも人気の一冊です!