タッチセラピーコラム 10/10|ベビーマッサージの適切な頻度について考えましょう〔保護者の方へのアドバイス〕
ベビーマッサージや小児タッチセラピーの認定資格をとった方には、
子どもたちのために最善を尽くしたいと願う多く親たちから、さまざまな質問があるでしょう。
保護者の方からよくある質問のひとつが
「どのくらいの頻度で赤ちゃんにマッサージをすべきですか?」です。
マッサージの頻度は、マッサージの効果に影響を与える可能性があります。
頻度に関する質問に対し、包括的な回答をお伝えし、保護者の方たちに自信をもって指導できるようになることは大切です。
まずはベビーマッサージの効果をしっかり理解する
ベビーマッサージの頻度について詳しく説明をする前に、
なぜ親が赤ちゃんにマッサージをする必要があるのかをあらためて理解しておきましょう。
ベビーマッサージには、以下のような多くの利点があります:
- 睡眠パターンが改善
- 親と子の絆の強化
- ガスや疝痛(せんつう※)に伴う不快感の緩和
- 赤ちゃんの循環器系と消化器系への刺激
- 泣き声や精神的苦痛の軽減
これらの利点から、ベビーマッサージが赤ちゃんの健康全体に重要な役割を果たすことは明らかです。しかし、これらの利点を最大限に生かすためには、どのくらいの頻度でマッサージを行うべきなのでしょうか?
(※疝痛:お腹など内蔵の痛み)
ベビーマッサージの理想的な頻度
一般的なガイドラインとして、ほとんどの乳幼児には「毎日のマッサージ」が推奨されています。
毎日マッサージをすれば、赤ちゃんは通常よく反応し、マッサージの効果をよく発揮できるでしょう。
しかし赤ちゃんにはそれぞれ個性があり、マッサージに対する反応もさまざまです。
毎日のマッサージをよろこぶ赤ちゃんもいれば、1日おきや週に数回のマッサージが心地よい赤ちゃんもいるでしょう。
赤ちゃんの合図に気を配るよう、保護者の方に注意を促すことが大切です。
マッサージ中に赤ちゃんがイヤがったりぐずったりするようであれば、別の機会にもう一度試してみるとよいでしょう。
セラピストとしての心構え
セラピストとしてのあなたの役割は、単に保護者の方からの質問に答えるだけではありません。
赤ちゃんという立場の特性にもとづき、より賢明な選択ができるよう、保護者の方を支援することが大切です。
下記は、保護者の方への情報として役立つアドバイスです。
マッサージの開始時期を急がない
とくに新生児やマッサージに慣れていない赤ちゃんには、あせってマッサージをする必要はありせん。
短時間のマッサージを頻繁に行うか、数日おきに、少しずつ時間を長くしてマッサージを行うとよいでしょう。赤ちゃんがマッサージに慣れてきたら、徐々にマッサージの時間を増やせます。
赤ちゃんの合図を読む
保護者の方には、赤ちゃんの反応を観察するようにすすめてください。
マッサージ中、赤ちゃんがリラックスして満足しているようであれば、マッサージの頻度が適切であることを示しています。
赤ちゃんが落ち着かない様子だったり、不快感を示しているようであれば、マッサージの頻度や時間を調整する必要があるかもしれません。
一貫性を大切にする
正確な頻度にこだわらず、保護者の方には、マッサージを習慣化できるよう奨励しましょう。
習慣化により、赤ちゃんはマッサージのプロセスが理解できるようになるはずです。
保護者の方には、ルーティンには少くらい変化があってもおかしくないとも伝えるとよいでしょう。
柔軟性も大切にする
先に述べた一貫性は重要ですが、柔軟性も同じくらい大切です。
保護者の方は、赤ちゃんの状況や自身のスケジュールに応じて、マッサージの頻度を調整してよいのです。
理論的には、ベビーマッサージは毎日行えますが、毎日行わなくても大丈夫だと保護者の方には伝えましょう。
まとめ
ベビーマッサージの頻度は、理想的には毎日行うべきですが、最終的には赤ちゃんの心地よさや楽しさを優先して決めるべきです。
セラピストには、私たちは保護者の方を指導し、赤ちゃんのために最善の選択をするための知識とツールを提供する役割があります。
赤ちゃんのために最善の選択を重ねることで、ベビーマッサージの可能性を最大限に引き出し、より健康で幸せな赤ちゃんを育てることができるのです!