スタンフォード大学ルシール・パッカード小児病院にて「小児タッチセラピープログラム」が本格始動

2025年5月、米国スタンフォード大学ルシール・パッカード小児病院にて、国際リドルキッズ協会監修の小児タッチセラピープログラムが正式に始動しました。

 

本プログラムは、小児がん・血液疾患を対象とするBass Center for Childhood Cancer and Blood Diseasesに導入されており、医学的根拠に基づくタッチセラピーを、小児患者のQOL(生活の質)向上および補完的疼痛緩和アプローチの一環として提供しています。

 

■ 専門職による実施体制

本取り組みには、医師・看護師・緩和ケア専門職・チャイルドライフスペシャリスト(CLS)・統合医療の専門家・マッサージセラピストなど、75名以上の医療従事者が参加しました。全員が国際リドルキッズ協会監修の小児タッチセラピーのトレーニングを修了し、セラピスト認定を取得しています。

 

■ 期待される主な効果と臨床目的

各タッチセラピーセッションは、医療チームの監督下で実施され、患児の年齢、疾患、発達段階に応じて5〜30分間の施術を柔軟に調整します。

本プログラムでは、以下のような臨床的効果が期待されています:

  • 疼痛および身体的違和感の軽減

  • 不安・睡眠障害・消化器症状への介入

  • 自律神経系の調整・情緒安定

  • 鎮静薬の使用回数の抑制

  • 家族の関与によるケアの一体化と心理的支援

科学的根拠に基づいた安全な手法で、患者中心の統合ケアモデルを実現します。

 

■ プログラム開発・監修

本プログラムは国際リドルキッズ協会の創設者/ディレクターであるティナ・アレン氏が中心となり、スタンフォード大学病院の医療従事者との共同開発を経て、エビデンスと共感(Empathy)を両立させたケアモデルとして構築されました。

院内では、グランドラウンド(Ground Round: 院内で行う実践的な講義)や部門別ミーティング、デモンストレーションの実施を通じてプログラムの浸透が図られており、現在も継続的な教育と評価体制が整備されています。

 

■ 今後の展望

本プロジェクトは、小児医療の分野における補完代替医療(CAM)と統合医療の融合モデルとして、国内外から注目を集めており、今後さらなる臨床研究と展開が期待されています。

国際リドルキッズ協会は今後も各国の医療機関と連携しながら、子どもとその家族に寄り添うタッチセラピーの可能性を広げてまいります。