卒業生活動インタビュー【佐藤みどりさん】

アロマセラピストですが現在は休業中で、発達障害や自閉症のお子さんのためのタッチケア教室を開くための準備をしています。

ボランティアで行っている療育センターで遊びの中にタッチを取り入れて遊んでいます。

タッチをはじめたきっかけを教えてください。

息子のチックです。

今から8年ほど前、当時小学2年生だった息子がひどいチックになりました。2つも3つもの症状がいっぺんに出て、治ったりまた出たりするのが数ヶ月続きました。子どもに何かしてあげたくて、「そうだ!マッサージとかどうだろう」と思いついたのですが、どんな方向に、どんな順番で、どんな圧でしてあげればいいのかわからず、インターネットで必死に調べました。

けれども、ベビーマッサージは珍しくなくなっていましたが、どんなに探してもその頃の日本では、少し大きくなった子どもを対象としたマッサージは見つけられませんでした。「日本には子どものためのマッサージを教えてくれるところはないんだ」とがっかりしていたら、ある日雑誌でティナ先生が初来日するという小さな記事を見つけて、講座を受けたのがタッチケアとの初めての出会いです。

もうその頃には息子のチックも治まっていたのですが、その時の私のように、「子どもに何かしてあげたいけど、どうしたらいいのかわからない」というお母さんに、「コミュニケーションのツールとしてタッチという方法があるよ」ということを伝える人になりたいと思いました。

今、どんな活動をしているのですか?

教室はまだ始めていませんが、ボランティアの中でタッチを使うことがあります。小児タッチケアを受講した数年後、大好きになったティナ先生にまた会いたくて、自閉症のお子さんのためのタッチケアを受講しました。受講したものの、まわりに自閉症のお子さんが居なかったため、どんな事に困っているのかもわからず、まずお子さんたちを知ろうと地域の療育センターに保育のボランティアに行くことにしました。ボランティアを初めてもう4年近くになると思います。

先生がお仕事をこなしている間に、子どもと遊びつつ見守るのが私の主な仕事です。ちゃんとしたタッチケアではありませんが、遊びの中でタッチを取り入れてふれあい遊びを楽しむこともあります。

抱っこしたりおんぶしたりすることも多いのですが、足や背中にタッチをしたりふれあい遊びをしたりすると、ほとんどの子が私の手を自分がタッチして欲しい場所に持って行って「もっとやって」と身振りで促します。背中だったり足だったりおなかだったり。言葉はなくても、「気持ちいいからもっと触って」と態度で示してくれるので、喜んでくれているのがわかります。

タッチケアをしていて嬉しかったこと、良かったことはなんですか?

まず、ティナ先生に教えてもらったことで、私が必ず心がけているのは、どんな子どもにも必ずきちんと言葉で伝えるということです。たとえ明確な返事がなくても、彼らにはちゃんと伝わっていると思っていますので、なんでも言葉に出して伝えています。ティナ先生がいつも言われるように、たとえ言葉でコミュニケーションが取れなかったり、身体が自由に動かなくても、なんらかの形で気持ちを表現してくれますし、それをキャッチできるようになってきたと感じています。

ティナ先生に出会えてよかったと思う大きな理由の1つです。

それから、いろいろな分野で活躍している知り合いが増えました。
同じ方向を向いている方達とネットワークが出来ていくのは、とても嬉しいことです。

子どもと触れ合うことでは、とても印象に残っている出来事があります。
療育センターに、いつも無表情で部屋のすみっこにじーっと座っているお子さんがいたので、気になってなるべく声をかけるようにしていました。ほんのわずかな時間ですが、一本橋こちょこちょをしたり、足をさすってみたりしていたら、ある時から「触って触って」と言わんばかりに私の前にごろんと横になったりするようになりました。基本のタッチをするといつも無表情なその子が、私の顔を見ながらニコニコしながらされるがままで気持ちよさそうにしているのです。私はその子に触れながら、見つめ合うことで心が通じるような感覚を感じていました。

そして、ある日、初めて私に向かって手を広げ「抱っこ」と意思表示をしてくれたのです。その子が誰かに抱っこされているのは1度も見たことがありませんでしたし、私ももちろん初めてのことで、とても嬉しかったのを覚えています。抱っこしてクルクル回るときゃっきゃと喜んで、何度も何度も「やってー」と来るので、私は目が回って大変でした。彼に起きた大きな変化は、タッチのおかげもあるかもしれませんし、自分に目を向け気持ちを向けてくれたということを感じてくれたからだと思っています。

言葉を話さない子どもたちが多いのですが、タッチをすることで、子どもたちとの間に小さな信頼関係が芽生えることを感じます。その日はそれが実を結んだようで、とても嬉しかったのを覚えています。

この嬉しかった思いは、なるべく早く多くのお母さん方につなげていきたいと思っています。

 

佐藤みどりさん

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